こんにちは。「日曜日のパンケーキ」レモンティーです。
このブログでは、私自身の武道の経験から、合気道をはじめとした武道の魅力や特徴、歴史、技などについて、可能なかぎりわかりやすく解説します。
以下では、合気道の代表的な技の一覧と、受けの攻撃の種類一覧に加え、武器、表と裏、立ち技と座技、合気道の技の数などについても詳しく解説します。
合気道は自ら攻撃を仕掛けない武道
もともと、武道・格闘技は、相手を倒すための戦闘技術です。
しかし、「和合の精神」を大切にする合気道は、自ら攻撃をすることはありません。
合気道の技はすべてカウンター技
合気道では、自ら攻撃を仕掛けることはありません。
つまり、合気道の技はすべてカウンター技ということです。
合気道は、「取り」と「受け」に分かれてペアで稽古、演武を行います。
先制攻撃を行って技をかけられるのが「受け」。
それに対して合気道の技をかけて受けを制するのが「取り」です。
受けは、常に、先に攻撃をしかけます。
取りは、受けの攻撃に合わせて、合気道の技を使って受けを投げたり、抑え込んだり、武器を取ったりします。
全ての技においてかならず受けが先、取りが後なので、合気道は「自ら攻撃を仕掛けない」武道と言えます。
これは、合気道は相手を痛めつけるための技術ではなく、相手と調和するための技術である、という合気道の理念からです。
そのため、合気道の技は、相手をやみくもに痛めつけたり傷つけることなく相手の動きを制することができるように設計されています。
合気道の技一覧
合気道は、「取り」と「受け」に分かれて稽古、演武を行います。
先に攻撃を行って技をかけられるのが「受け」、合気道の技をかけるのが「取り」です。
合気道の技は、大きく分けて二種類にわかれます。
- 「受け」の攻撃に対してカウンターで返す合気道の技
- 先制攻撃を仕掛ける「受け」の攻撃の技
合気道の技の種類
流派によって、合気道の技の種類や名前に差がありますが、およそ以下の通りです。
代表的な技としては、
- 一教~五教
- 四方投げ
- 入身投げ
- 小手返し
- 回転投げ
- 天地投げ
- 呼吸法
- 呼吸投げ
- 十字投げ
- 隅落とし
- 腰投げ
よく練習や審査で行われるのは、これでほぼすべてです。
ほかにも、合気落としや握手落としなど、あまり稽古では見かけない技術もあります。
以下の動画は、合気会の白川竜次先生の技紹介です。合気道の代表的な立ち技が、紹介されています。
合気道の代表的な技のイメージをつかむのにぴったりです。
レモンティー白川先生の演武は本当に美しくて、私も何度も稽古の参考にしてきました。舞のような、淀みなく滑らかで美しい動きの線にもかかわらず、きちんと技の理合いが抑えられています。
また、受け手がわざと飛んでいるようにも見えるかもしれませんが、これは、自らの関節を傷めないように、投げ技のエネルギーを抵抗せずに自然に受け流しているためで、「飛び受け身」と呼ばれる技法です。この動画の受け手は、白川先生の強烈な投げ技を見事に受け流して、一瞬の隙もなく構えに戻っており、感嘆せざるをえません。
合気道の技は、
- 相手の力を利用して投げる
- 関節などの人体構造を利用して投げる
といった理合(原理)を駆使して、相手を投げたり、抑え込んだり、武器をとります。
また、これらの技は、
- 入り身、転換などの体さばき、足さばき
- 体の軸と重心
- 呼吸力
などの合気の基礎によって、より完成された、強力な技になります。
表と裏
合気道のほとんどの技には、表と裏が存在します。
例えば、四方投げでも、四方投げ表と、四方投げ裏があるのです。
合気道の稽古では、この表と裏、左と右を、必ずセットで行います。
では、表と裏は、どう違うのでしょうか。
これは、取りの体さばきで分かれています。
表は、入り身(相手のほうに踏み込むこと)をしてかける技です。
裏は、転換(要するにくるりとターンすること)をしてかける技です。



表は相手の力に正面から向かっていって、相手の力を吸い込む、または跳ね返すイメージ。
裏は、相手の力を完全に流して、相手の力を利用して投げるようなイメージです。
立ち技と座技(ざぎ)
これらの攻撃には、すべて「立ち技」と「座技」があります。
立ち技は、受けと取り双方が立った状態で、行います。
一方、座技は双方正座(起座)の状態で行います。
座技の一種に、「半身半立ち」というのもあり、これは取りだけが正座し、受けが立った状態で攻撃するものです。



座った状態で相手を制圧するというのは、ほかの格闘技ではお目にかかれない、古武術や合気道ならではの技ですね。これも、武士の時代の名残です。
座技では、膝行(しっこう)といって、正座のまま畳の上を素早く移動する練習を行います。高段者の膝行は、まるで畳の上を滑っているかのような素早さ、滑らかさであり、芸術的です。
多人数取り・乱取り
ちなみに、普段の稽古では受けと取りがペアになるのが普通ですが、黒帯レベルになると、
- 二人取り(2人でひとりにつかみかかる)
- 三人取り(3人でひとりにつかみかかる)
- 乱取り
といった練習もするようになります。



2人や3人につかまれた状態から全員を一度に投げる技を見て、最初は「さすがにやらせだろう」と思っていましたが、自分自身が実際に受けてみて、自分はバランスを保ったまま、相手のバランスを崩す技術だと気づきました。
また、乱取りは、5人ほどが次々に襲い掛かってくるのをさばくのですが、これは間合いの取り方と足運び、すばやい体さばきの訓練として最適です。合気道は普段ゆっくり稽古をすることが多いので、素早い判断力で、一瞬で最適な技をかける訓練は、学べるものが多いと思います
「受け」の攻撃の種類
先述の通り、合気道は、「取り」と「受け」に分かれて稽古、演武を行います。
先に攻撃を行って技をかけられるのが「受け」、合気道の技をかけるのが「取り」です。
受けが行う攻撃の種類は、様々ありますが、普段の稽古で練習するのは以下に分けられます。
- 手首をつかむ(片手、両手)
- 肩をつかむ(片方、両方)
- 腕をつかむ
- 胸ぐらをつかむ
- 後ろからしがみつく
- 手刀正面打ち(しゅとう:要するにチョップ)
- 手刀横面打ち
- 突き(要するにパンチ)
- 木剣(ぼっけん:木製の日本刀)
- 短刀(たんとう:木製のナイフ)
- 杖(じょう:木製の棒・槍)
受けのこれらの攻撃に対し、取りは、後述の合気道の技で返します。
なお、合気道は武士の古武術から生まれた武術なので、合気道の受けの攻撃は、刀を持った武士の闘いの動きがモチーフになっています。
例えば、腕をつかむのは、相手が腰に差した日本刀を抜こうとした時、その手を押さえつけて刀を抜かせまいとする動きです。
また、正面打ち、横面打ちといった手刀(チョップ)は、読んで字のごとく、手を刀とみなして、日本刀を模した動きになっています。
突きも同様に、パンチのように見えますが、実際には、小刀(ナイフ)をもって攻撃している想定です。
このように、合気道の技は、武士の闘いの動きにおける技として成立しました。



余談ですが、合気道の有段者が袴をはいているのも、武士の剣術の名残です。武士は、相手の刀や上半身ではなく、足の動きを見て相手の次の攻撃を察知していました。そこで、自分の次の攻撃を予見されないように足を隠すために、袴をはいていたのです。
合気道の技の数は2884本?
合気道の技には、本当に膨大なバリエーションが存在します。
稽古で練習する代表的な技自体は、先ほど挙げたものがすべてで、15種類ほどです。
まず、ほぼすべての技に、表と裏の2種類の体さばきが存在します。
次に、これらの技それぞれに、受けの攻撃のバリエーション(正面打ち、横面打ち、片手取り、諸手取り、両肩取り、突きなど)があります。
さらに、立った状態から行う立技と、座った状態から行う座技、半身半立ちに分かれています。
そのうえ、武器が3種類(木剣、短刀、杖)があり、これらへの対処も学びます。
したがって、技自体は15種類前後なのですが、バリエーションは膨大になります。



巷では、2884本あると噂されていますが、どう数えたら2884になるのか、私の頭では計算できませんでした。
ただ、バリエーションは膨大にありますが、基礎は共通しています。
なので、初段になるころには、難なく一通り出来るようになります。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
合気道の技は、武士の時代の名残の攻撃と、それに対するカウンター技で構成されています。
技の数自体はそれほど多くありませんが、攻撃の種類、武器の有無、表と裏、立ち技と座技、相手の人数などの組み合わせによって、バリエーションは膨大になります。
ですが、日々の稽古ですこしずつ成長していけば、黒帯を取るころにはすべての技ができるようになります。

